先週(2025年11月17日~11月23日)に発表された医療機器に関する主要なトピック・ニュース、および関東開催のイベント情報です。
今週のグローバルなテーマは「医療機器規制の柔軟化と個別化医療の推進」です。欧州委員会がAI規制の医療機器への適用延期や、MDR/IVDRの将来的な見直し(Targeted Revision)に向けた意見募集を開始するなど、イノベーションを阻害しない規制環境の構築へ舵を切っています。一方、米国では小児・新生児向けデバイスや、脊椎手術用ロボットの機能拡張など、特定患者群に特化した製品承認が相次ぎました。
🇺🇸 米国 (U.S.)
[製品発表・薬事取得] Piccolo Medical、新生児・小児患者向けカテーテル先端位置確認システムでFDAクリアランスを取得
(11月18日発表)心電図(ECG)技術を用いて、X線被ばくを伴わずに中心静脈カテーテルの位置をリアルタイムで確認可能に。脆弱な小児患者の安全性向上に寄与します。
[製品発表・薬事取得] Hubly Surgical、脊椎減圧術(椎弓切除術・椎弓切開術)向け自動停止ドリルでFDAクリアランスを取得
(11月17日発表)穿孔時に自動停止する機能を備え、脊髄損傷リスクを低減。より安全な脊椎手術の実現を支援します。
ソース: https://www.prnewswire.com/news-releases/health-latest-news/fda-approval-list/
[製品発表・薬事取得] Synova Life Sciences、脂肪組織処理システム「Synova Wave」で510(k)クリアランスを取得
(11月17日承認)再生医療や形成外科領域で使用される脂肪組織の処理プロセスを自動化・標準化するデバイス。
🇪🇺 欧州 (EU)
[医療行政動向] 欧州委員会、AI法(AI Act)の医療機器への適用延期を提案
(11月19日報道)高リスクAIシステムに関する規制の適用を最大16ヶ月延期する案を提示。既存の医療機器規制(MDR/IVDR)との整合性を図り、重複規制によるイノベーション阻害を避ける狙い。
[研究開発動向] 欧州パーソナライズド医療パートナーシップ(EP PerMed)、マルチモーダルデータ活用に関するマッチングイベントを開催
(11月18日開催)個別化医療の推進に向け、臨床データ、ゲノムデータ、ライフスタイルデータなどを統合的に解析する研究プロジェクトの組成を支援。
🇯🇵 日本 (Japan)
[医療行政動向] PMDA、MID-NETシステムの運用強化に関する一般競争入札を公告
(11月18日公告)リアルワールドデータ活用基盤であるMID-NETの端末更改業務に関する入札。データ駆動型規制のインフラ整備が継続的に進められています。
ソース: https://www.pmda.go.jp/procurements/public-bidding/general-competition/1653.html
2025年12月5日 (金) | 東京都千代田区(神田) & オンライン
第15回がん新薬開発合同シンポジウム + 第9回医療機器開発シンポジウム
国立がん研究センター主催。「MedTech開発の未来予想」をテーマに、外科手術支援やAI活用など、最先端のがん治療機器開発について議論します。
2025年12月12日 (金) | 東京都港区(六本木) & オンライン
よりあうシンポジウム(第2回)
AMED後援。医療におけるPPI(Patient and Public Involvement:患者・市民参画)をテーマに、メディアの役割や共創の価値について考えるイベントです。
ソース: https://www.amed.go.jp/news/event/20251212_yoriailab.html
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