先週(2025年11月3日~11月9日)に発表された医療機器に関する主要なトピック・ニュース、および関東開催のイベント情報です。
今週のグローバルなテーマは「AI搭載医療機器の透明性と市販後監視の強化」です。米国FDAがAI/ML搭載機器のライフサイクル管理に関する新たなガイダンス案を発表し、性能変化のモニタリングとユーザーへの情報提供を強化する方針を示しました。欧州でもMDR下でのソフトウェアの取り扱いに関する議論が深まっており、デジタルヘルスの信頼性確保に向けた国際的な動きが活発化しています。
🇺🇸 米国 (U.S.)
[医療行政動向] FDA、AI/ML搭載医療機器の「ライフサイクル管理」に関するドラフトガイダンスを発表
市販後に性能が変化するAIモデルについて、リアルワールドパフォーマンスの継続的なモニタリング計画と、ユーザーへの透明性確保(変更履歴の開示など)を求める内容です。
[製品発表・薬事取得] GE HealthCare、ディープラーニングを用いた新型CT画像再構成技術「TrueFidelity™」の適応拡大で510(k)クリアランスを取得
従来の頭部・腹部に加え、心臓領域への適応が拡大。低線量下でも高精細な冠動脈描出が可能となり、心臓CT検査の被ばく低減に貢献します。
🇪🇺 欧州 (EU)
[医療行政動向] 欧州委員会、MDR/IVDRの移行期間延長に関するQ&A文書を更新
(11月7日更新)遺贈デバイス(Legacy Devices)の取り扱いや、クラスアップする機器の移行プロセスについて、事業者からの質問への回答を追加し、円滑な移行を支援しています。
🇯🇵 日本 (Japan)
[製品発表・薬事取得] オリンパス、次世代内視鏡システム「EVIS X1」用AI診断支援ソフトウェアの国内承認を取得
(11月5日発表)大腸内視鏡検査において、病変の検出(CADe)と鑑別(CADx)をリアルタイムで支援するソフトウェア。医師の診断を補助し、見逃し防止への寄与が期待されます。
[研究開発動向] AMED、「医療機器等における先進的研究開発・開発体制強靱化事業」の新規採択課題を発表
手術支援ロボットの国産化プロジェクトや、在宅医療向けIoTデバイスの開発など、計5件の新規プロジェクトが採択され、開発支援が開始されます。
2025年12月5日 (金) | 東京都港区(虎ノ門) & オンライン
JIRA主催「医療機器サイバーセキュリティ対応セミナー 2025冬」
(今週発表)最新の厚生労働省通知や国際規格(IEC 81001-5-1)に基づき、製造販売業者がとるべき具体的なセキュリティ対策と、医療機関への情報提供のあり方について解説します。
2026年2月10日 (火) | 東京都中央区(日本橋)
LINK-J ネットワーキング・ナイト「MedTechスタートアップのグローバル展開戦略」
海外展開に成功したスタートアップCEOや、海外VCを招き、具体的な市場参入戦略や資金調達のノウハウを共有するネットワーキングイベントです。
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